「小さな世界の中で」 

          第一話 「 少年と少女 」 Boy meets Girl



          僕は、ある世界の中にいる

          小さな小さな世界
 
          これは、そんな小さな世界と少年の物語


          僕の名前?そんなことはどうでもいい


          僕は、現在 高校3年生という受験戦争の中にいる

          周りの奴らは、勉強ばかりだ

          まだ、5月だというのに……


          僕ももちろん、勉強はしている

             ……ほどほどに


          「君は、どこの大学目指してるの?」

          彼女は、隣の席にいる 南 千秋

          僕のクラスは、いわゆる特進クラスで

          成績の良い奴ばかり集まってくる

          頭はよくない 成績がいいだけのクラス

          3年からのクラスなので、あまりクラスメイト同士の会話はない

          みんな、勉強 勉強

 
          だから、僕は 南との面識もあまりなかった


          『僕は、国立S大学かな』

          別に大学なんてどこでもいい

          ブランドが欲しいだけだ

          
          「そうなんだぁ 賢いんだね。私は、私立M大学目指してるんだ」


          こいつ馬鹿なのか……?

          なぜ、志望校で賢いと判断する?

          しかも、M大なんて聞いたこともない大学だ  どこだ? 


          『私立なんて、金持ちなんだな』

 
          「そんなことないよ わざと、1ランク下げて、特待生狙ってるし。 
           てか、うちの家計ピンチだから そうでもしないと学費払えないしね。」


          そうなのか

          こいつは、こいつで考えているんだな

          しかし、このクラスになって会話をするとは思わなかった

          みんな苛立って、ライバルみたいな感じなのにな

          こいつは、少し違う感じだ
 

          僕がまた、iPodで音楽を聴こうとすると

          「もうちょっと話そうよ!」

          メンドクサイ

          でも、人と話すのは嫌いじゃない 
 
          むしろ、好きな方だ

          人の意見を聞くということは、人の価値観を知るということ

          それは、人間観察に繋がるから、面白い



          暇潰しにでも、こいつを観察してみるか。。。



                     第二話へ


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